冷蔵庫を使わないお弁当。

 

11月10日‥雪が積もったままの風織の庭。畑にはまだ食糧が残っていて、雪の下から食糧を調達して、だいじな一日が始まりました。

 

今シーズン11年目の 畑のかおりたいむ。今回が7回目、最終回でした。いつも最終回は「オフグリッドな暮らし」をテーマに、ひとシーズンのまとめのひと時です。

 

お陽さまエネルギーの活用についてお話しながら、その実践として~冷蔵庫を使わないお弁当つくりをしました。ご参加の方と、「電気がどうしても必要なものはなに?オフグリッドってなに?」とお話しながら、無意識にも依存している暮らしのあれこれを探してみました。

 

ほんとは手放していいもの、手放した方が自由になれるもの‥よく探ってみるといろいろと見えてきます。

 

私自身、『六ケ所村ラプソディー』のドキュメンタリー映画の上映会に関わったことがきっかけで、原発で作られた電気を使わない生活を始めたことから、家電品を手放していくうちに、オフグリッドの太陽光発電を取入れる暮らしに至りました。それは、お陽さまの光を頂戴して、やさしく明るくエネルギーを生み出す暮らしへと繋がっています。

 

断ち切っても本当は困らないけれど、便利だからとか、使い慣れているから、と自分から握りしめて放せなくなっているものもあって‥ 

 

それはこころの中にもあって‥ 

 

感情をこころの中に押し込めて、自分の一部のように長い時間抱え込んでいたりして‥ それをインナーチャイルドと呼んだりします。

 

やさしく温めてひかりを充てると、そっと扉を開けて、ほんとの気持ちを打ち明けてくれます。そのチャイルドを癒すことも、自分のいちぶとして取り込んでいるグリッド(送電網)からオフになることに繋がっていきます。

 

目に見える分かりやすいオフグリッドの実践として、電気を使わないお弁当つくりをしました。

 

電気を使う精米機もオフにして、玄米を鍋で炊きました。ご参加の方とあれこれレシピを考えつつ、風織畑の名残り野菜を使って、なすの揚げ焼き、かぼちゃ煮、ターツァイのおひたし、どくだみの根っこの素揚げを作りました。

 

乾物も活用して、車麩の卵とじ。卵は常温保存の平飼いの養鶏屋さんの卵を使わせていただきました。風織で作った梅干し、しょうがの佃煮、栗の渋皮煮など、冷蔵庫を使わない食材も取り入れて。雪をかぶったラズベリーも収穫して彩りに。

 

沢山の話題におはなしも楽しみつつ、手しごとしつつ、美味しいお弁当ができました。お弁当のお茶は、以前のかおりたいむで収穫して乾燥させたウマブドウとラズベリーリーフを淹れました。

 

今回は晩秋の恵を沢山味わいたくて、胡桃染めもしました。森に住んでいる友人が届けてくれたサワグルミの実を使って、ミョウバンで媒染しました。麻ひもで絞りを入れて、オリジナルの手ぬぐいをつくりました。奥深い茶色は、これから寒さに向かう私たちの心身を、森のぬくもりで包んでくれます。

 

手しごとを通して生み出されるエネルギーは、人間エネルギー。。

お陽さまのエネルギーと私たちの内なる自然が共鳴して生み出されるエネルギーなんだろうなぁと思いつつ‥ひとシーズンの 畑のかおりたいむ を終了いたしました。ご参加くださった方々とのひとときに感謝です。

*ありがとうございました*

 

畑のかおりたいむは、これからしばし冬眠‥目が覚めた時にはまた植物たちの息吹とともに皆さまにお会いしたいと思います -人-